白菜を一日ほど塩に漬ける。
これを水で洗って塩抜きし、葉に薬念をまぶして壺に本漬けする。薬念としては、唐辛子、塩漬けされたアキアミ(日本ではアミエビの名が一般的)、イカ、イシモチ、イワシなどの塩辛の他、牛肉や煮干し、昆布などの出汁を合わせたものが用いられる。リンゴ、梨、栗、ナツメなど果物を加えて味をまろやかにすることもある。
本漬けで四、五日ほど発酵させると出来上がりである。
健康 [編集]
キムチは発酵食品であり、乳酸菌による健康への効果が期待できる。また、ビタミンも豊富である。他の塩漬け食品に比べて低塩分であり、比較的ヘルシーな食品であると言える[1]。 一方、低塩分とはいっても漬物ではあるので、大量に食べるとやはり塩分過多になる。韓国保健産業振興院の調査により、キムチを平均の3倍程度食べる高齢女性は肥満、高血圧、高脂血症にかかりやすいということがわかっている[2]。 なお唐辛子を多く摂る韓国のような国では胃癌の発癌率が高く、唐辛子の過剰摂取との関連性が指摘されている[3][4][5][6][7]。
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日本とキムチ [編集]
キムチに使われる唐辛子は、朝鮮出兵の際に日本が朝鮮半島に持ち込んだものが起源とされる。この頃日本で唐辛子は毒草と考えられており食用ではなく武器であった。凍傷予防の薬として持ち込んだという説もある。また、江戸時代に朝鮮通信使が持ち帰ったという説もある。それ以前は塩などに漬けられていた。
昭和後期に入る頃までは、その辛さが日本人の味覚に合わなかったことから、存在は知られていてもあまりなじみのないものであり、キムチという名称も一般的ではなく「朝鮮漬」と呼ばれることが多かった。
しかし1980年代後半に激辛ブームが起こると消費量が増加、ブームが沈静化した後も高い人気を保ち、一般のスーパーマーケットやコンビニエンスストアで手に入るほか、コリア・タウンで本場のキムチを買い求める客も多い。一般のスーパーでは当初、日本国産のキムチが売られていたが、1990年代から急速に消費量が増え、韓国から輸入されたキムチも流通しはじめた。社団法人・食品需給研究センターによると、キムチは2004年に日本国内で浅漬けに次いで二番目に多く消費された漬け物である[8]。
日本で売られているキムチは、日本人向けに味付けされたものがほとんどで、韓国のキムチと比べると酸味が抑えられ甘みが強い。(「本場」と書かれていても、本場のキムチとは味が大きく異なるものが少なくない。)コリア・タウンで売られているものでも日本人向けに味付けされた物も多く、本場のキムチを手に入れたい場合は確認が必要である。
日本式キムチ [編集]
浅漬けも参照
日本では浅漬けの製法(白菜の塩漬けに調味料を加える方法)でもキムチが作られており、浅漬けキムチ、和風キムチなどと呼ばれ、伝統的な製法のものとは区別される。地方によっては唐辛子をやや多めに使った白菜漬のことを「朝鮮漬」と称する例も多い。
伝統製法のキムチと、日本式キムチの違いは、主に乳酸発酵の有無にある。韓国式伝統製法では乳酸発酵が行われる。時間の経過で乳酸発酵が進み、酸味が強くなるので、食べ頃には好みが生ずる。一方、日本式のキムチは浅漬けに唐辛子のキムチ風辛み味付けをした物で、日本人の好みに合わせあっさりした味付けの物が多い。どちらの品も日本では受け入れられている。
近年では、キムチの素と称する調味料が販売されており、一般家庭でも本格的な物には劣るが、容易にキムチを作れるようになっている。
その他 [編集]
伝統的な製法のキムチは発酵食品であるためガスが発生する。そのため、完全な密閉容器にキムチを詰めて室温で保管していると、数日で破裂する恐れがある。
韓国では、日本でいう味噌汁のように家庭の味を象徴する料理であり、「良いキムチを作れる女性は良い妻となれる」という言葉まであるが、最近はスーパーなどで既製品のキムチを買う主婦も多い。特に若い世代では、65%がキムチの作り方を知らないと回答していると2007年10月25日、コリア・タイムズが伝えた[9]。
韓国ではポピュラーな家電製品として、発酵や保存に適切な温度を保つことが出来るキムチ専用の冷蔵庫が存在する。LG電子では日本でも「食品貯蔵庫」として発売している。
朝鮮半島では毎年秋に越冬用として大量のキムチを漬ける。これを「キムジャン」という。大企業などではそのためのボーナスも出る。
韓国には「キムチ債」と称する債券がある。これは日本でいう「ショーグン債」に該当するもので、外国企業が外貨建てで韓国において募集する外貨建外債を指す。
韓国は自国産のキムチを日本などに輸出する一方、安価な中国産キムチを輸入しており、輸入量が輸出量を上回るほどである。安価な中国産キムチの用途は、主として飲食店で出される「突き出し」である。日本の喫茶店で出される水や寿司屋のガリが基本的に無料であるのと同様に、韓国の飲食店ではキムチを含む副菜は無料で、無くなるつど補充される(韓国料理の特徴を参照)。
韓国では写真を撮る際、主に「チーズ」の代わりに「キムチ」と言う。ただし「チーズ」も時々使われることがある。詳しくはチーズ#写真を撮る際の「チーズ」参照。
オリンピック選手の証言などでは、キムチを大量に食べると覚せい剤反応が出るので摂取を控えるように指導を受けるという(辛い物を大量に食すると身体が興奮し、興奮物質が分泌されて覚せい剤投与時と同様な状態になってしまう為)。